📋 この記事を読んでわかること
- かかとが乾燥・ひび割れる原因
- 正しい保湿ケアの手順
- やってはいけないNGケア
- 病院・専門家に相談すべきサイン
「かかとがカサカサしてストッキングが引っかかる」
「ひび割れて、お風呂上がりに痛む」
そんなお悩みは、季節を問わず一年中ご相談を受ける、足のトラブルの代表選手です。
かかとは皮脂腺がほとんどなく、もともと乾燥しやすい場所。さらに体重を支え続ける負担も大きいため、ケアを怠るとあっという間に荒れてしまいます。
今回は、看護師として多くの足を見てきた経験から、かかとが荒れる仕組みと、毎日続けられる正しい保湿ケアをご紹介します。
かかとが乾燥・ひび割れる原因
1. 皮脂腺がほぼない
顔や体には皮脂腺がたくさんあり、自分で潤いを補えますが、かかとには皮脂腺がほとんどありません。汗腺はあるので水分は出ても、油分でフタができないため、すぐに乾燥します。
2. 体重による圧迫
立つ・歩くだけで、毎日かかとには体重の何倍もの圧がかかります。圧を受け続けた皮膚は、防御反応として角質を厚くしていきます。これが進むと「ガサガサのかかと」になります。
3. 摩擦
- 素足でフローリングを歩く
- かかとが擦れるサンダル・ミュール
- 後ろが固い革靴
こうした摩擦は、角質をさらに厚くします。
4. 加齢による水分保持力の低下
年齢とともに、皮膚の水分を保つ「セラミド」などが減り、乾燥しやすくなります。
5. 冬の冷え・夏の冷房
冬の暖房・夏の冷房はどちらも空気を乾燥させます。「夏もかかとが荒れる」のは、冷房と素足・サンダルの組み合わせが原因です。
6. 全身の病気
- 甲状腺機能の低下
- 糖尿病による発汗低下・神経障害
- アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患
これらは、かかとの乾燥として現れることがあります。長引く・両足対称・他の部位も乾燥するなどの場合は、一度医療機関での確認をおすすめします。
正しい保湿ケアの手順
かかとケアは「削る」よりも「保湿する」が基本です。順序を間違えると逆効果になるので、ステップごとに確認してください。
- 足を清潔にする
- ぬるめのお湯で洗う(熱すぎるお湯は乾燥を促進します)
- ゴシゴシこすらない
- 石けんは泡立ててやさしく
- 水分をしっかり拭き取る
- 指の間まで丁寧に拭く
- 湿ったまま放置しない(菌が繁殖しやすくなります)
- 必要なときだけ、軽く角質をオフ
- 入浴後の柔らかい状態で
- やすりや軽石でごく薄く整える程度
- 頻度は週1〜2回まで
- 削れば削るほど、皮膚はさらに厚くなろうとします
- 保湿する(最も重要)
- 入浴後5分以内に塗る
- 尿素配合・ヘパリン類似物質・ワセリンなどが定番
- かかとの側面・側壁にも塗り込む
- 朝・晩2回が理想
- 靴下で守る
- 寝る前は薄手の綿の靴下を履く
- 保湿クリーム+靴下は、市販のかかとケアパックよりも効果的なことが多いです
保湿剤の選び方
「どれを選んだらいいか分からない」という方へ、特徴をまとめます。
尿素配合クリーム(10〜20%)
- 厚くなった角質をやわらかくする
- 効果がはっきりしている
- ひび割れて傷がある所にはしみるので避ける
ヘパリン類似物質
- 保湿力が高く、刺激が少ない
- ひびや傷があってもしみにくい
- 病院でも処方される成分
ワセリン
- 油の膜でフタをする
- とにかく安価・低刺激
- ベタつきが気になる方も
セラミド配合クリーム
- 皮膚のバリア機能を補う
- 敏感肌・乾燥肌にも
ご自身の足の状態(厚みがあるのか/ひびがあるのか/敏感肌か)に合わせて選んでみてください。迷うときは、まずヘパリン類似物質かワセリンが無難です。
やってはいけないNGケア
⚠️ 1. 削りすぎる
かかとの角質は「守ろうとして」厚くなったもの。削れば削るほど、防御のためにさらに厚くなる悪循環に入ります。
⚠️ 2. カミソリ・カッターで削る
出血・感染のリスクが高く、絶対に避けてください。
⚠️ 3. ひび割れに刺激の強いクリーム
傷があるところに尿素やアルコール入りのものを塗ると、しみる・悪化することがあります。
⚠️ 4. 夏も冬も、かかとが出る靴で素足
摩擦と乾燥が重なり、悪化の原因に。
⚠️ 5. 糖尿病・血流障害がある方が自分で削る
傷からの感染が重症化しやすいため、ご自身では削らないでください。
🏥 こんなときは医療機関へ
- ひび割れから出血・膿が出ている
- 痛みで歩行に支障がある
- 何ヶ月もケアしても改善しない
- かゆみがある・他の部位も乾燥している
- 糖尿病・甲状腺の病気・透析中などのご病気がある
皮膚科では症状に合った塗り薬が処方されますし、他の病気が原因のときはその治療につながります。
毎日続けるための工夫
ケアを続けるために、大事なのは「がんばらないこと」です。
- 保湿クリームを洗面所と寝室の両方に置く
- お風呂上がりの「動線」に置いておく
- 「削る日」を週1回だけ決める(毎日やらない)
- 家族で同じクリームを共用する
無理なく続けることが、結局いちばん効果的です。
まとめ
かかとの乾燥・ひび割れは、こんな順番でケアしましょう。
- 削るより、保湿が9割
- お風呂上がり5分以内に保湿
- 削るのは週1〜2回まで
- 夜は靴下でフタをする
- 長引く・出血するときは皮膚科へ
足の土台であるかかとが整うと、歩き心地も、見た目の印象も大きく変わります。毎日の小さな積み重ねが、いちばんの治療です。

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